ユネスコ世界文化遺産「宗廟」の歴史を読み解き、五百年におよんだ朝鮮王朝の実像をあぶりだす。歴史にたち現れる朝鮮民族の姿とは。

1995年、優れた歴史性と独特の建築様式からユネスコ世界文化遺産に登録された韓国の宗廟。宗廟とは、歴代の王および王妃の位牌をまつる霊廟であり、その変遷は朝鮮王朝の歴史そのものともいえる。当時の儒教知識人たちが繰り広げた宗廟の祭祀をめぐる議論を紹介しながら、その背景にある儒教思想の本質にせまり、王位継承者の選定から知識人の党争まで――あらまし五百年におよぶ王朝国家の実像をあぶりだす。歴史にたち現れる朝鮮民族の姿とは。

韓国の世界遺産 宗廟――王位の正統性をめぐる歴史 (京大人文研東方学叢書)
著者:矢木 毅
臨川書店
体裁:四六判 224ページ
定価:3,000円 + 税
ISBN:978-4653043720